【2026年度】第1回 企業成長セミナー「食文化×共創×グローバル展開」を開催いたしました!

2026年9月8日、鹿児島中央ビルディングにて、令和8年度の企業成長・経営革新促進ハンズオン支援事業「第1回 企業成長セミナー」を開催いたしました。テーマは、「食文化×共創×グローバル展開」を軸にした食文化創造企業の挑戦です。

初回ということで、冒頭では全6回のセミナー、個別支援ゼミ、出口支援という本事業の3本柱についても説明がありました。


「ものづくり」と「コト売り」 ソースではなく食文化を売る

オタフクソース株式会社 共創本部共創室 室長 栗田 翼 氏

第一部は、オタフクソースの栗田氏による基調講演。「鹿児島を訪れるのは今回で7回目。鹿児島の人は温かい」と笑顔で語り、講演が始まりました。

お好み焼きには、関西のものと区別して「広島風」という呼び方があるほど、広島のお好み焼きはひとつの食文化として知られています。1922年に広島で創業したオタフクソースは、もともと酢のメーカー。戦後、お好み焼きに合うソースが欲しいという店主たちの声を受けて、お好み焼き用のソースを発売しました。

講演の主軸は「ものづくりとコト売り」。栗田氏が入社を決めたのもこの言葉で、ソースを作るだけでなく、お好み焼きという食文化を広める、というのがオタフクソースの考え方だと述べました。お好み焼き店の開業支援を40年近く続けていて、焼く技術だけでなく経営の考え方まで伝え、これまでに2,000名近くが受講しているとのこと。店が増えれば市場そのものが広がる。自社の商品が売れる場所を自分たちで作ってきたことがうかがえました。

そして話はグローバル展開へ。「既存品を売るのではなく、売るものを作っていく。現地のニーズに合うかどうか分からないから、ちゃんとニーズを拾うことが大事」と栗田氏。オタフクソースでも、宗教などの食のバリアフリーに対応したり、ニーズをもとに国内では扱っていない焼きそば麺や冷凍お好み焼きを海外向けに展開しているとのこと。規制が厳しく参入障壁の高い国もありますが、それを越えることで他社と差をつけることができる、とも述べました。

最後に新規事業について。アメリカの鉄道会社の例を用いて、自分たちの事業を「鉄道事業」と定義してしまったために、当時伸びていた自動車や航空機を取り込めなかった。「輸送業」と定義していれば、話は違ったはずだ——という話から始まり、「事業の定義は大事」だと強調されました。

同社では、2024年に新設した共創室で「社内起業チャレンジプログラム」を実施しており、20代の社員から役職のある50代まで、幅広く手が挙がったといいます。評価制度にも「失敗しても加点する」という仕組みを組み込んでいるとのこと。「失敗を恐れて誰も手を挙げない、というのが一番良くない。そういう風土をつくっていかないといけない」。特にベンチャー・スタートアップはそうだと述べ、講演を締め括られました。

自社に置き換えると? 新規事業に対する課題

有限責任監査法人トーマツ 山本 仁 氏

基調講演後の第二部は、栗田氏の話を聞いて自社を振り返り、各グループで気づきを共有するワークショップが行われました。

意見交換のあとの質疑応答では、新規事業への取り組みに関する質問が多く挙がりました。他部署をどう巻き込むのかという問いに対しては、「トップがメッセージを発し続けることと、現場に入り込む泥臭いアプローチの両輪。うちは4年かかった」と栗田氏。小さくてもいいから早く実績をつくると、周りが「面白そうだ」と動き出す、とも述べました。

最後は山本氏から、「人口減少と高齢化で市場が縮小するなかで、食のトレンドはどうなるのか」という質問。栗田氏が挙げたのは、「ここでしか食べられない」という特別さで選ばれる食と、「包丁を使わずに済む」という手軽さで選ばれる食の二つ。それぞれのニーズに合わせて商品をそろえていくことが、これからの食市場で生き残るための大きなテーマになるのではないかと述べました。

自社の商品は、誰の、どんな場面に置かれているのか。市場という視点から自社を捉え直す、貴重な機会となりました。

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1  日 時

令和8年9月24日(木) 14:00〜16:30


2  会 場


鹿児島中央ビルディング 8F


3 内 容

導入講義:企業成長に向けた国の支援策
【講師】
九州経済産業局

基調講演:地方企業のグローバル高付加価値メーカー実現に向けた成長戦略(航空宇宙)
【講師】
株式会社ひびき精機 代表取締役社長 松山 功 氏

セミナー:100億企業に向けた支援策
【講師】
株式会社日本政策金融公庫 顧客支援室 顧客支援推進グループ 上席グループ長代理 長野 卓実 氏
独立行政法人 中小企業基盤整備機構 九州本部 南九州事務所 所長 神園 英輝 氏

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