【2025年度】企業成長・経営革新支援コース 企業成長セミナー「チームビルディング」を開催いたしました!
2025年10月8日、鹿児島中央ビルディング 8Fにて、企業成長セミナー 企業成長・経営革新支援コース「チームビルディング」を開催いたしました。
従業員が輝く職場とは?「働きがいのある会社」現場サポート

株式会社現場サポート代表取締役会長 福留進一氏
今回登壇いただいたのは、建設業向けクラウドサービスを提供する株式会社現場サポート代表取締役会長の福留進一氏。「従業員が輝く職場を目指して」と題し、従業員の満足度向上を起点として、企業成長と経営革新を実現した具体的な取り組み事例を交えて説明しました。現場サポートは外部評価も高く、「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞 中小企業基盤整備機構理事長賞受賞や、働きがいのある会社ランキング5年連続入賞の実績があります。
内部評価として、仕事に関係する要素(職務、自己成長、健康、支援、人間関係、承認)と、組織に関する要素(理念戦略、組織風土、環境)が重要であると述べられました。特に、「組織を作る前に、どんな文化を作りたいか」を考えることが、人事戦略の前に不可欠であると強調しました。
ハンドルを握るのは誰?組織作りとビジネスモデルの関係
福留氏は、組織作りとビジネスモデルの関係を自転車に例えて説明しました。
- ビジネスモデル(前輪): 素晴らしいビジネスモデルが企業の道を切り開く。
- 組織作り(後輪): 前輪に力を加え、企業を前進させる推進力となる。
- 経営指針(ハンドル): どこへ行くか、方向性を定める。
ハンドルとなる経営指針。現在素晴らしい実績を持つ現場サポートも、2009年以前は「事実前提経営」の結果、離職者が多数発生し不安な日々が続いた経験があります。この経験から「価値前提経営」へシフトチェンジしました。理念策定はノウハウではなく、「自らの考えに魂を入れる作業」であり、これが現在の組織の基盤となりました。現場サポートでは、「 経営理念・10年Vision・経営計画」をセットで「経営指針」と定義しています。社員と共に作った経緯と共に、「企業理念」ではなく、「私たちの理念」と題し、経営指針をご紹介くださいました。
私たちの理念: 「チームを活かす、だれもが活きる。」
Vision 2030: 「建設業のお客様が10年後もいい仕事を残せる現場サポート」

「ありがとう掲示板」「お客様大好き委員会」理想的な組織を実現する文化づくり
さらに、福留氏は「理想的な組織の状態」を構成する3つの要素をご紹介くださいました。
- システム・制度:個の欲求と組織の欲求を相互に補完できるシステム・制度が整っている。
- 仕事のやり方:「自律」した個々の社員が、仕事のやり方を工夫し、付加価値生産性を高めるやり方を常に考え実行している。
- 人と人との関係:「感謝」と「承認」によって、笑顔あふれる社風が構成され、変化を許容できる先進的な風土がある。
さらに、これらの「理想的な組織」を実現するため、現場サポートでは「文化づくり」のための様々な取り組みを行っています。
- 主体性を高める文化づくり: 役職関係なくオープンな社内情報の共有、デジタル化による効率化、経営者目線を育む風土づくり、評価基準の透明性。
- 貢献意欲を高める文化づくり: お客様大好き委員会で建設業界の課題を理解し、その解決に活かす場を設ける(ここから生まれたサービスがArune)。
- 自己肯定・他者肯定の文化づくり: 月一回の読書会「木鶏会」を実施。全社員で読書感想を共有し、価値観の共有と円滑なコミュニケーションを促進。
- 感謝し合う文化づくり: 仕事の原動力は感謝の気持ち。日頃の些細な感謝を伝え合う「ありがとう掲示板」や、メッセージを集計し表彰する「ありがとう大賞」を実施。開催時には2000通を超えるメッセージが集まる。
福留氏は、企業成長はまず「ありたい姿を描き、行き先を決める」ことから始まり、その上で「組織作りによって事業をドライブする」ことが重要であると結論づけられました。組織作りの根幹は、理念に基づいた文化作りであると強く訴えかけ、セミナーを締め括りました。
チェックシートで組織作りを具体化
有限責任監査法人トーマツ 山本 仁 氏
第一部の福留氏による講演を受け、参加者は自社の課題を確認し、具体的な課題解決のためのアクションプラン策定を目指すワークショップに移ります。
まず、経営革新に向けた組織作りのフレームワークが紹介されました。これは、目標を永続的・自律的な経営体とし、企業経営の組織性を高めることを目的としています。このフレームワークに、セミナーで語られた現場サポート社の取り組みを当てはめることで、優れた組織性が改めて浮き彫りになりました。
また、参加者には経営革新チェックリスト「組織人材」が配布されました。これは、組織、社内風土、人材の充実度という項目に分かれ、自社の組織人材の質を客観的に確認するためのツールです。


いよいよ参加者のターンとなり、このチェックリストを活用しながら「本日のセミナーを受けた気づき」と「今後の取り組み」を深く掘り下げて思考しました。その後、グループごとに活発な意見交換が行われました。会場の各所からは「福留会長のように〜」「福留会長ならば〜」といった、セミナーの内容を強く意識した発言が多数聞かれ、福留氏の説得力あるお話が参加者に多大な影響を与えたことが伺えました。
セミナーの熱が冷めやらぬまま、福留氏への質疑応答コーナーが設けられました。参加者はワークショップで洗い出した自社の具体的な課題とともに、福留氏に質問をぶつけました。福留氏が社長時代の苦い経験を包み隠さずお話しになる場面では、会場から笑いが起こるなど、終始和やかな雰囲気のもと、本セミナーは盛況のうちに終了しました。

次回の企業成長セミナーは、企業成長・経営革新コース「DX」
次回開催のセミナーは、企業成長・経営革新コース「DX」。こちらもご期待ください。
▼お申し込みはこちらから受け付けています▼
1 日 時
令和6年10月20日(月) 15:00〜17:00
2 会 場
鹿児島中央ビルディング 8F
3 内 容
セミナー:DXがもたらす企業の成長力
【講師】
株式会社フレッシュ青果DX推進室 室長 澄川 和治 氏
ワークショップ:DX導入の成功戦略を描く
【講師】
有限責任監査法人トーマツ 角田 望 氏